ぷち・さだだ劇場夏休み企画!?
双子星章イスカンダル編
イスカンダル編
結局、ガミラス艦隊は真田をつれてイスカンダル星へと到着したが、ガミラス宇宙艇一隻と真田を降ろしてとっととガミラス星へと去っていくのだった。やはり、自分をふった女の顔はみたくないのかデスラー。まぁそれはいいとして。
[ということで、しばらくイスカンダルとガミラスに世話になることになった]
「と、ということって!こっちはどれだけ心配したと思ってるんですか!!」
ヤマト艦橋のモニターにでかでかと映った真田。そしてその後ろには古代進の兄である守がニコニコと映っている。ヤマト第一艦橋のど真ん中で両手足をバタつかせて叫んでいるのは古代(弟)である。
[まぁ、まぁ。そう怒鳴るな進。ヤマトもこっちに来ればいいじゃないか]
「兄さんっ!あのなぁ航路が全然違うんだよ!そんなことより・・・真田さん!どうやって戻ってくるつもりですか!?」
真田は守の頭をずいと押しのけて再び顔を突き出した。
[帰りにガミラス星へと寄って、デスラー総統に相談してみよう。あぁ、そうだ、デスラー総統はお前に会いたがっていたぞ]
「俺は会いたくなんかないですよ」
「ああっ!古代さんっ!今のは問題発言ですよ〜!」
「そうだぞ、古代。あのデスラーの耳に入ったら後が怖いよ」
古代の周りにいるクルー達が口々にコメントを述べる中、真田も一言。
[デスラー総統はお前も大きくなっただろうって懐かしがってたぞ]
「大きくなったって!デスラーは親戚のおじさんじゃないんですから!」
「いやぁある意味親戚じゃないですか?ガミラスの双子星イスカンダルのスターシャは古代さんのお兄さんの奥さんでしょ?大きな意味で親戚ですよ」
「お前ら・・・・少し黙れぇ・・・」
わななく古代をそっちのけで爆笑の渦の第一艦橋だった。
[ともかく、ガミラスに行ったらヤマトへ戻る方法を模索するから心配するな。そんな急ぎの航海でもなし、すぐに追い付くよ。ではまた連絡する]
「またって・・・真田さんっ!・・・・もう・・・」
頭を掻きむしりながらじたんだを踏む古代だった。じつのところ、先の戦闘での修理の進みが遅いのは真田がいないせいである。

「ごゆっくりなさってくださいね」
お茶を持ってきたスターシャは相変わらず優しい微笑みで客人である真田をもてなした。真田は少しばかりスターシャの腹が膨らんでいることで今一度顔を見つめたが、彼女はにっこり笑ったままこちらをみていた。
「ひょっとして・・・おい、古代まさか・・」
「ああ・・・できたんだ・・・」
照れくさそうに微笑む守。「お前は大事な体だからあっちに行って休んでおいで」と優しい声をスターシャにかけた。すっかりスターシャの夫となった守は真田の前でいい旦那ぶりだ。真田も我がことのようにスターシャの妊娠を喜んでいた。
「しかし、こりゃデスラーが知ったら落ち込むだろうなぁ。今日俺がここに来るときもやつは一歩も艦を降りてこなかった」
「自分をふった女の顔は見たくない・・か?あいつも意地ってものがあるだろうからな。まぁ、今さら意地張られてもなぁ〜。あいつにはスターシャを幸せにはできないよ」
涼しい顔をして結構キツイ事もいう守である。
「で、どっちが生まれる?もう分かってるんだろ?」
「スターシャは分かっているみたいだが、俺はどっちでもいいよ。どっちでもかわいいに決まってるし。間違っても青い顔は生まれてこないしな。ははは!!」
真田が興味津々に子供の性別について尋ね、「どっちでもかわいい」と答える守。そこまではよかったのだが、後が悪い・・・。
『あぼーん( ̄  ̄メ)/』
宇宙を浮遊していた真田を助けてくれた青い顔の人達に多少なりとも恩があるぷちさだだは、守の言葉に不快感を覚えてしまったのだった。うとうとしていたぷちさだだがバトンで真田の頭をポカリとたたくと、みるみるうちに目が据わっていく真田。ずずずとお茶を一口すすると、ドンっとテーブルに湯飲みを置いた。
「聞き捨てならんな」
「な、何が?」
「そりゃーお前はいい男だし?スターシャ比類無き美女だ。産まれてくる子もさぞかしかわいいだろうがな」
「なに僻んでんだ?あんなに恋愛に興味がなかったくせに。さてはその歳で色気づいたか?やめとけよ。お前みたいなカタブツが今さら・・・」
「お〜〜〜たいした自信だ。そうだなお前は訓練学校時代からモテモテだったしな。近付く女は数知れず。二股三股はあたりまえで?というより片っ端から手を付けて・・・」
一際大きい真田の声に血相かえて守が真田の頭を抑え付けた。「し〜〜〜っ!」と唇に人さし指をあてて大きく首を振る守。
「ほほう。やはり隠していたか」
「言う必要ないだろ?今さらっ!」
ぷちさだだは焦っている守の周りで大きな舌を出して飛び回った。
「ふっ、たとえお前がどんなに取り繕っても、血は争えんぞ。人間の遺伝子46本。50%、つまり23本づつ男女の遺伝子が合わさって一つの命となる。遺伝子の形態からして女の方が強いとも思える・・・がしかし!生き残りのかかった男の遺伝子は・・・その遺伝子の持つ性質いかんでは強い!そう、死んだと思いきや、いけしゃーしゃーと生きとったお前のようなのは特になぁ」
目前でどアップとなった真田の顔をどける守。
「だからなんだよ」
「・・・ま、将来が楽しみじゃはないか。そのうち『お父さんの孫ですぅ〜』なーんて言って、青い顔の子供つれて来るかもしれんしな。はっはっっは、そうなる前に俺が育ててやるから安心しろ」
「ゆ・・・ゆるさんっ!!絶対にゆるさんっ!」
「まーこうなったのも、地球に素直にかえらなかったお前が悪い。お前はイスカンダルの『や・く・びょ・う・が・み』だ」
怒りに任せて真田の首根っこを掴む守。
「勝手に話をつくるなーーー!」
「はぁ〜〜片腕のない親友にむかって武力行使か。それにしても弟に似て血の気の多いやつだ」
「進が俺に似てるんだ!・・・もういい!出てけ!今すぐ此所から去れっ!!」
「言われんでも出てくがな。あまりデスラーを待たせては悪い」
勝ち誇った笑顔の真田。してやったりとぷちさだだピースサイン。守の腕力があったら、一思いにガミラス星まで真田をふっ飛ばすところだったが、それもかなわず、真田はにこやかにガミラス宇宙艇へと乗り込んで去っていったのであった・・・。とりあえず、スターシャの耳に守の若かりし頃のやんちゃ話が入らなかったことに安堵する。

「もっとゆっくりされてもよかったのに」
「いいんだよ。顔付けあわせても喧嘩しかしないし」
「本当は、仲がよろしいからなのでしょう?いいお友達を持って幸せよ、守」
「う・・・・うむ・・・」
守は言えない。なぜ真田と喧嘩になったのか、その理由だけは。彼は祈った。なるべく自分の悪いところに似ず、できればスターシャそっくりの子供が産まれてくることを。・・・確かに・・・そうではあったが、それを結局真田が育てることになろうとは、世の中とは分からんものである。
して、真田を乗せたガミラス宇宙艇はいよいよガミラス星へと近付いていくのであった・・・。

ガミラス編2(夏休み企画最終話)へとつづく・・・